みなさん、こんにちは!

今日は、再生可能エネルギーをめぐる「世論の変化」と「新技術の進展」を一気に理解できる2つのニュースをご紹介します。

日本では再エネへの支持が確実に広がり、同時にペロブスカイト太陽電池を使った新しいBIPV(建材一体型発電)の取り組みも始まりました。

国民の7割が再エネ導入を支持—強まる“社会的追い風”

気候政策シンクタンクによる最新調査では、国民の約7割が「再生可能エネルギーの導入拡大は必要」と回答。

さらに、

再エネの認知度9割超
再エネ支持発電方式別でトップの6割
気候変動を「深刻」と考える人8割

という結果に。

近年、再エネに関するネガティブな報道が続く中でも、国民の多くは「再エネは必要」と考えていることが明確になりました。

行政の政策形成や企業のESG投資にとって、この“世論の変化”は無視できません。

ESG投資とは

企業の環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)の3つの側面を重視して行う投資手法です。従来の財務情報に加え、企業の持続可能性や社会的責任を評価して投資先を選び、長期的なリターンの獲得を目指します。

“窓で発電する”時代へ
ガラス型ペロブスカイト太陽電池の実装検証がスタート

YKK APとパナソニックHDは、ガラス型ペロブスカイト太陽電池を内窓として使うBIPVの国内初検証を開始しました。

今回のポイントは、

  • 内窓そのものが発電する“建材×太陽光”の新しい形
  • デザイン・透過性・サイズ自由度が高い
  • 景観に配慮しつつ創エネができる
  • 外観を損なわず既存建物にも後付け可能
  • 日本の狭い平地事情にフィットする都市型太陽光

という点です。

窓で“断熱”は当たり前でしたが、これからは窓で“発電”する時代が本格化します。
都市部や景観重視の建物にとって、まさに待ち望まれていた技術です。

再エネの社会的支持 × 技術革新が示す未来

今回の2つのニュースから見えるのは、

  • 社会は再エネを求めている
  • 技術は都市空間にも溶け込むレベルに到達しつつある
  • “屋根頼み”から“壁・窓へ”市場が広がる
  • 再エネは「環境配慮」から「建物価値を上げる投資」へ変化する

という大きな流れです。

特に日本は都市部の屋根面積が限られるため、窓・壁面のBIPVは再エネ普及の鍵になる可能性があります。

ペロブスカイト太陽電池の量産化が進めば、従来の“太陽光の置き場所探し”という概念そのものが変わっていくはずです。

再エネは「社会の支持」と「技術の進化」で次のステージへ

国民の7割が導入拡大を支持し、企業は創エネ建材の実用化を加速。

再エネはもはや「環境意識の高い人の選択肢」ではなく、社会が標準として求めるインフラに近づきつつあります。

そして、ペロブスカイト太陽電池を使ったBIPVは、日本が抱える“設置場所の制約”を越える鍵となり、都市部の再エネ導入を一気に広げる可能性を秘めています。

再エネの未来を考えるうえで、今回の2つのニュースはまさに象徴的な出来事でした。