出典:BougeRV
みなさん、こんにちは!
今日は、アウトドア市場から登場した“次世代型ソーラーパネル”の話題を取り上げたいと思います。
ISSYZONE JAPANが展開するブランド「BougeRV(ボージアールブィ)」が、世界初の200W単結晶フレキシブルソーラーパネル「Arch Pro」シリーズを発売しました。
このパネル、単なる携帯型ソーラーではなく、「軽量 × 高効率 × 影に強い」という三拍子揃った革新技術を搭載しています。
その性能は、固定型太陽光市場にも波及しうるインパクトを持っています。
影に強く、劣化に強い ― 多点バイパス構造が生む安定発電

出典:BougeRV
「Arch Pro」シリーズの最大の特徴は、影への圧倒的な耐性です。
パネルに影が11%あっても178W出力(定格200W中)、33%あっても134Wを維持。
従来のフレキシブルパネルでは想像できない安定性を実現しています。
秘密は多点バイパスダイオード構造。
一般的な数個のダイオードではなく、100Wモデルで27個、200Wモデルで28個を搭載。
部分的な遮蔽や汚れがあっても、電流経路を自動的に迂回(バイパス)してロスを最小化します。
さらに、N型TOPConセル+16バスバー構造を採用。
これにより、25%という業界トップクラスの発電効率を実現しました。
高温環境でも出力劣化が少なく、従来課題だった「ホットスポット問題」も抑制。
まさに、“薄くて強い”新世代パネルです。
軽量・薄型化が生み出す新しい市場領域
重量は200Wモデルでもわずか3.6kg、厚さは2.5mm。
これにより、キャンピングカーや船舶だけでなく、ベランダ・仮設施設・防災拠点などにも柔軟に設置できます。
この「軽くて強いパネル」が広げるのは、従来の固定設置型でも家庭用でもない、“中間領域のエネルギー市場”です。
たとえば、
- 災害時の地域避難所における一時電源
- 農地や直売所での簡易電力供給
- 仮設事務所やイベント会場での自立電源
といった、「数百W単位で柔軟に動く再エネ需要」が現実的になってきます。
EPCが注目すべき“柔軟性という発想”
EPCの立場から見ても、この技術には新しい応用可能性があります。
- ソーラーシェアリングでの軽量モジュール活用(農業設備との共存性向上)
- 仮設電源やイベント電力など可搬型提案への展開
- 災害時の地域防災電源モデルへの転用
固定架台・大型案件だけではない、“可動的な太陽光”の提案領域が広がります。
BougeRVの製品はアウトドア用途から生まれましたが、その「機動性」と「影への耐性」は、地域EPCにとっても新しい設計発想のヒントになるでしょう。
技術革新がつなぐ、分散型エネルギーの未来
フレキシブルソーラーは、これまで「サブ的」「簡易的」な電源として見られてきました。
しかし今回のように、高効率・高耐久・高応用性が揃った製品が登場したことで、“分散型電源の本格的な担い手”へと進化しつつあります。
BougeRVが切り拓いた技術は、EPCにとっての「新しい市場=小さくて動くエネルギー拠点」の誕生を意味します。
再エネの価値は、もう屋根の上だけでは完結しません。
“持ち運べる太陽光”が、次の地域エネルギーを動かしていく時代が始まっています。
