みなさん、こんにちは!
今日は、ガラス型パネルでは設置できなかった場所に太陽光発電を可能にする軽量フレキシブルパネル「FINE-FLEX」の展開状況と、既設建物市場における可能性について共有します。
シルファインジャパンの「FINE-FLEX」は、ガラスを排除した柔軟性とガラス型比70%以上の軽量化を実現した国内唯一のフレキシブルパネルです。シリコン型でありながら「ペロブスカイトライクなパネル」として、工場屋根の補強なし設置、壁面設置、畜産系スレート屋根など従来型では設置困難だった場所に導入が進んでいます。
札幌市は脱炭素先行地域プロジェクトとして市立小中学校135校への壁面導入を推進し、北海道では積雪地帯での壁面設置需要が拡大しています。可視反射率6.3%と低反射で光害を軽減し、公共施設での採用を促進しています。
パネル単体はガラス型の3倍高額ですが、特許取得の接着工法により架台なしで直接接着でき、施工性の高さから導入費用トータルでは従来とほぼ同レベルになるケースもあります。新製品「FINE-FLEX NEO」はTOPConセル採用で発電効率23~25%に向上し、6月以降市場投入予定です。
「設置できない」を「設置できる」に変える市場創造
FINE-FLEXの本質は、単なる軽量化ではなく、「諦めていた場所を市場に変える」点にあります。
既設建物市場の課題
太陽光発電の転換
- 地上設置型から屋根上・壁面設置型へ転換しつつある
- 地上設置型では森林伐採などの環境問題や地元住民との軋轢が発生
- 規制強化が進められている
しかし
- 再エネの中で最も低コストである太陽光発電が脱炭素化目標達成には必須の電源
- 工場や住宅など屋根上設置が急速に拡大
既設建物の問題
- ガラス型太陽光発電パネルは「重すぎて取りつけられない」
- 「設置面積の限りある日本の建物では取り扱いが難しい」
- 事業者が太陽光発電設備の設置をあきらめざるを得ない状況
この「設置できない市場」を「設置できる市場」に変えるのが、FINE-FLEXです。
FINE-FLEXの基本特性
製造と位置づけ
- シルファインジャパンが展開
- 「新しい世代の太陽光パネル」
- 国内唯一のフレキシブルパネルメーカー
- 海外のODM(設計・製造委託)で製造
最大の特長
- ガラスを排除した柔軟性
- ガラス型に比べて70%以上軽量化
- シリコン型でありながら「ペロブスカイトライクなパネル」
この特性により、従来型太陽光発電が設置できなかった場所にも設置できるようになりました。
広がる適用範囲
工場屋根
- ガラス型パネルを設置するために屋根の補強工事が必要となる場合が多い
- FINE-FLEXでは補強なしで設置できる
壁面設置
- 北海道の商業施設
- 通常のビル壁面
- 恵庭市では公共施設への設置実績
- 関東圏の学校施設に採用され校舎陸屋根に600kW規模の導入工事が完了
畜産施設
- 太陽光パネル設置に不向きであった豚舎などの畜産系事業者のスレート屋根でも導入実績
これらの実績は、FINE-FLEXが「設置できない」を「設置できる」に変えていることを示しています。
積雪地帯での壁面設置──札幌市135校への展開
積雪地帯での壁面設置は、FINE-FLEXの特性が最も活きる用途の一つです。
積雪地帯の課題と解決
従来の平面設置の問題
- 北海道のような積雪地帯では
- 平面設置だと冬場は雪が積もってまったく発電できなくなる
FINE-FLEXの解決策
- 壁面設置ならば発電できる時間が長く取れる
- 需要が広がりつつある
この「気候条件による制約を設置方法の工夫で克服」というアプローチは、積雪地域での太陽光発電の可能性を広げています。
札幌市の大規模導入計画
脱炭素先行地域プロジェクト
- 市立小中学校135校への壁面導入を進めている
この選択の背景
- 可視反射率6.3%という低反射性能
- ガラスより2割ほど反射率を減らし、光害も軽減
- これが公共施設での採用を促す要因の1つ
公共施設という巨大市場
- 札幌市の事例は、公共施設という巨大な潜在市場の存在を示している
- 学校、庁舎、公民館など、公共施設の壁面は膨大な面積を持つ
- 従来型パネルでは光害が問題となり採用困難だった場所が、FINE-FLEXにより可能に
この135校という規模は、FINE-FLEXの公共施設市場での競争力を示す重要な指標です。
6つの特徴と「パネル3倍高でも総コスト同等」の意味
FINE-FLEXは、軽量性と柔軟性以外にも多くの特徴を持っています。
ガラスパネルより70%も軽い
補強材の工夫により薄くて曲がる
可視反射率は6.3%、ガラス型より約2割低い
30年以上の使用を前提に設計、最新の封止技術による防水性・UV耐性、25年間の保証付与
軽量で3mmの極薄設計
特許取得の独自工法
さらに
- 海岸線から50m以上の距離でも設置可能な対塩害性
- 耐火性:90秒間バーナーを当ててもバックシートまで延焼せず、発火後約28秒で自己消火
特許取得の施工工法
接着工法
- 両面テープや接着剤による工法を開発
- 高い施工性を確保しつつ、金具に負けない支持力を確保
- 試験では60m/sの強風にも耐えることを確認
- 架台を用いずに直接接着することが可能
フレーム工法
- 接着工法ではパネルの張替えができない
- 将来的な取替や屋根のメンテナンスを視野に入れ
- 取替が容易にできるようフレームを設置する工法も開発
- こちらも特許を取得
この2つの工法により、用途に応じた最適な施工方法を選択できます。
コスト構造の転換
パネル単価
- パネル単体ではガラス型より3倍程度高額
しかし総コスト
- 施工性の高さから導入費用トータルでは従来とほぼ同レベルになるケースもある
この構造が意味すること
- 太陽光発電のコスト構造が「パネル単価」から「施工を含めた総コスト」へと評価軸が移行
- 架台なしで直接接着、軽量で運搬性が高い
- 施工工数・施工期間・足場コスト・補強工事費などを大幅に削減
- ガラス型では必須だった屋根の補強工事が不要になれば、
その分のコスト削減は大きく、パネル単価の高さを相殺
この「パネルは高いが総コストは同等」という構造は、提案における価値訴求の方法を変えます。
新製品「NEO」と「SHIELD」──さらなる性能向上
シルファインジャパンは、FINE-FLEXの進化版を開発しています。
FINE-FLEX NEO──発電効率の向上
TOPConセルの採用
- 業界で初めてTOPConセルを採用
- 従来のシリコン型太陽電池に比べて発電効率が23〜25%
- およそ1〜2%向上させた次世代セル
- 6月以降に市場投入の予定
TOPConセルの課題と解決
- TOPConセルは環境条件による破損や劣化が発生しやすいという弱点
- 封止剤として、高耐性・高信頼性を持つPOE(ポリオレフィン系エラストマー)を採用
- このTOPConセルの弱点を克服
発電効率向上の意味
- 限られた設置面積でより多くの発電量を確保したい顧客にとって大きな訴求ポイント
- 特に壁面設置では設置面積が限られるため、高効率パネルの価値は相対的に高まる
FINE-FLEX SHIELD──積雪地対応の強化
開発の狙い
- 従来のガラスパネルにアルミバーを4本追加して強度を向上
- 特に積雪地での設置で雪の重みに耐えられるように開発
性能・展開
- 荷重試験では7500Paの圧力でも変形がなかった
- 最近採用事例が増えつつある積雪地域での導入拡大を図る
この2つの新製品は、FINE-FLEXの適用範囲をさらに広げるものです。
EPC事業者としての4つの戦略的対応
FINE-FLEXのような軽量フレキシブルパネルの登場は、EPC事業者に新たな市場機会を提供します。
「諦めていた顧客」への再アプローチ
この再アプローチにより、「諦めていた市場」を掘り起こすことができます。
過去の見送り案件の見直し
- 「屋根の耐荷重が足りない」
- 「補強工事費が高すぎる」
- 「壁面には設置できない」
- こうした理由で太陽光発電導入を見送った顧客
再アプローチの機会
- 過去の見積案件リストを見直し
- 「当時は不可能だったが今なら可能」という顧客をリストアップ
ターゲット業種
- 工場・倉庫:スレート屋根や軽量屋根が多い
- 畜産施設:豚舎などのスレート屋根
- 商業施設:壁面面積が大きい
- 公共施設:学校、庁舎など
積雪地域での壁面設置提案の強化
積雪地域での壁面設置提案は、地域特性を活かした差別化となります。
FINE-FLEXの解決策
- 壁面設置により、冬場も発電できる時間を長く取れる
- 年間発電量の底上げにつながる
信頼性の訴求
- 札幌市の小中学校135校への壁面導入という公共事例を引き合いに出す
- 「公共施設で採用されている実績」は強力な訴求材料
ターゲット
- 積雪地域の工場、倉庫、商業施設
- 公共施設(学校、庁舎、公民館)
- 畜産施設
総コスト試算の標準化──パネル単価だけでない提案
この総コスト試算により、パネル単価の高さに対する顧客の抵抗感を軽減できます。
顧客の抵抗感
- FINE-FLEXはパネル単体でガラス型の3倍
- この数字だけを見ると、導入を躊躇する
総コストでの比較
- 施工性の高さから総コストは同等になるケースもある
- この事実を顧客に理解してもらう必要
FINE-FLEXのメリット提示
- 工期短縮によるメリット
- 施工中の営業への影響最小化
- 将来の取替容易性(フレーム工法の場合)
新製品「NEO」の早期取り扱いと高効率訴求
新製品の早期取り扱いにより、技術リーダーとしてのポジショニングを確立できます。
6月以降の市場投入
- FINE-FLEX NEOが6月以降に市場投入予定
- TOPConセル採用で発電効率23~25%
早期取り扱いのメリット
- 競合より早く提案できる
- 「最新・高効率パネル」という訴求
- 限られた面積での発電量最大化
特に有効なケース
- 壁面設置:設置面積が限られる
- 屋根面積が小さい建物
- 「できるだけ多く発電したい」というニーズ
また「SHIELD」
- 積雪地域での提案に活用
- 7500Pa荷重耐性という数字を明示
- 雪の重みへの不安を解消
FINE-FLEXは、ガラス型比70%以上の軽量化により、「諦めていた場所」を市場に変えています。
工場屋根の補強なし設置、畜産系スレート屋根、壁面設置という従来型では設置困難だった場所に導入が進み、札幌市は脱炭素先行地域プロジェクトとして市立小中学校135校への壁面導入を推進しています。積雪地帯では壁面設置により冬場も発電でき、年間発電量の底上げが可能です。
パネル単体はガラス型の3倍高額ですが、特許取得の接着工法により架台なしで直接接着でき、施工性の高さから導入費用トータルでは従来とほぼ同レベルになるケースもあります。太陽光発電のコスト評価軸は「パネル単価」から「施工を含めた総コスト」へと移行しています。
新製品「FINE-FLEX NEO」はTOPConセル採用で発電効率23~25%に向上、「SHIELD」は7500Pa荷重耐性で積雪地対応を強化し、6月以降市場投入予定です。
